マイクロリアクタ
グループ紹介
マイクロ流路とマイクロセンサ・アクチュエータ技術を組み合わせることにより,液滴・エマルション生成などを行うマイクロ流体システムに関する研究を行って
います.
研究内容
超音波ねじり振動子を用いた微小な単分散液滴の生成
幅広い分野で需要が高まっている粒子製造技術への応用を目的として,高精度かつ高効率で液滴を生成する手法に
関する研究を行っている.
本研究では,ボルト締めランジュバン型ねじり振動子と微小孔板を用いて空気中あるいは液体中にマイクロオーダ
ーの液滴を生成する.連続相にシリコーンオイル,分散相に純水を用いて液滴生成実験を行った結果,液体流れ場内
に効率的に単分散な液滴の生成を実現している.
超音波ねじり振動を利用したマイクロミキサの開発
高圧化学プロセスで用いられるマイクロミキサはマイクロ流路の閉塞を防止することや混合性能の向上が課題となっている. 本研究では,従来の多段分割型混合器を参考に超音波振動を付与することのできるマイクロミキサの開発を行った. Villermaux/Dushman反応を利用した混合性能の評価を行った結果,超音波ねじり振動の付与により混合性能が向上した
ことが示された.
超音波振動マイクロ流路内ナノエマルション生成/液滴操作に関する研究
本研究では,超音波振動を利用しマイクロ流路を有する液滴操作デバイスの製作を行った.
超音波振動によって流路内に定在波を形成し,圧力の節に液滴を移動させることで液滴の分離,
濃縮を図った.本デバイスによって流路内の液滴分級を実現した.また,マイクロ流路内での
高周波振動を利用したエマルション生成デバイスの試作を行っている.
公益財団法人JKA 「2019年度 マイクロ流路を用いた超音波マイクロデバイスによる
ナノエマルション生成回収システム 補助事業」 解説資料